ラドー
スイス・レングナウにスイス人のシュラップ三兄弟によって1917年に創設された当時は、「シュラップ・アンド・カンパニー」という社名でムーブメント製造を中心とした事業を展開し、主にアメリカ市場に輸出を行なっていた。
ムーブメント会社からウォッチメーカーへと転身する契機となったのは、1947年のこと。経済学者ポール・ルーテー博士が経営陣に招かれ、彼の指揮のもと新しい経営戦略として自社オリジナルブランドをスタートさせたのが始まりであった。
そして1956年、ブランドの第一号機「イグザクト」を発表したのちに、社名を「ラドー」と改めた。
早い段階から頑強な硬度をもつ新素材を、ウォッチメイキングに取り入れることに高い意欲を示してきたラドー。
自社ブランドスタートしてから5年目にあたる、1962年に「スクラッチプルーフ(=傷がつきにくい)」という超硬メタルケースを開発したことで、遂にその志を結実させる。
このケースは同年発表の「ダイヤスター」に採用され、業界内の注目を大いに集めた。
その後も、世界で初めてセラミックスを腕時計のブレス部分に採用した「インテグラル」や、さらにケースまでもセラミックスで成型した「セラミカ」の発表など、ラドーの快進撃は続く。
近年では、ダイヤモンドと同等の硬度をもつハイテクダイヤモンドコーティングケースの「V10K」というモデルを2005年に発表したことが記憶に新しい。
2008年のバーゼルワールドにて発表された最新ピースは、ディティールチェンジを繰り返しながら、45年以上のロングヒットを打ち出す「ダイヤスター」シリーズの血統を継ぐ「ジ・オリジナル」より、文字盤がスケルトン仕様になったモデルや、世界初ゴールドカラーセラミックを採用したモデルなど、新素材ウォッチの先駆けであるラドーのアイデンティティを、色濃く反映したモデルが揃った。
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